顎変形症の手術を受けたよ

2022-10-27


顎変形症の手術のため、10/14-10/24の日程で入院してました。その後退院から1週間、計2週間ほど傷病休暇をいただいていました。ありがたい、、!

個人的には大きな出来事だったので、記録に残そうかなと思います。

そもそも顎変形症とは

Q. 顎変形症とは?

A. 上あごの骨(上顎(じょうがく))、下あごの骨(下顎(かがく))とのバランスがあわない状態を言います。上顎骨や下顎骨が成長しすぎたり(過成長)、もしくは成長が足りなかったり(劣成長)することで生じた病気です.程度が進むと顔の変形を伴い、精神的苦痛を伴う場合も少なくありません.かみ合わせと顔の変形を外科的に治療することにより、QOL(生活の質)の向上に寄与することを目指しています。

参考 : https://www.tmd.ac.jp/dent/os1/jaw.html

顎変形症は健康保険の適応になるので、そこまで高額にならずとも治療ができます。これもありがたい、、!

僕は「顎変形(顔面非対称右方偏位)による交叉咬合」という診断でした。下顎が右にずれているというのが主で、あとは一応下顎が前に突き出ているとも言われました。

僕の場合、治療の流れは以下と聞いています。

  • 術前矯正
  • 手術
  • 術後矯正
  • 手術(プレート除去)
  • 保定期間

2年ほどかけてやっと1度目の手術が終わりました。やったー^^。

矯正を始める前

歯列矯正を意識し始めたのは大学4年の頃でした。歯並びが悪いことを自覚するようになり、社会人になったらお金に余裕が出てくるため情報収集を始めていました。

卒業間際に、専門医の方がいらっしゃる最寄りの矯正歯科を探して診てもらったところ、顎変形症で診断が出せそうだから保険で治せそうだという旨の話をしていただきました。

また、下顎が右にずれていること、下顎が前に出ていて受け口気味であること、下顎に合わせて上顎の前歯も出っ歯気味であると指摘されました。歯並びが良くないことは自覚していたもののどこがどう悪いのは理解してなかったので、驚いたのを覚えています。自分の顔のどこが良くないかはっきり告げられたわけなので、結構面食らいました。

手術があって当初想定していたよりも大変な道のりになるのですが、病気を言われてしまえばとりあえず治すしかないかと手術前提の治療を決めました。あとはシンプルに見た目の改善が見込めるのも大きいです。病気といえど、歯並びが悪いという性質上直接的に生死に関わるようなものではないので、放置する人がいるのはすごく理解できますね。

術前矯正

治療はすぐには始まらずに、コロナが始まったり、虫歯の治療や抜歯などで時間がかかり結局装置がついたのは、2020年の夏頃でした。

ちなみに僕は親知らずだけじゃなくて4番の歯も抜歯してます。なので親知らずを抜いていない人より8本歯が少ないですw。でもそのおかげで歯を引っ込められるという寸法らしいです。

術前矯正は、通常の矯正治療とは異なって、あくまで手術のための矯正になります。手術で顎を動かして噛み合わせの改善を図るので、それの準備期間です。僕の場合は手術で下顎を引っ込めるのでそれまでは受け口になるように歯を動かしていくことになります。Twitterとかの矯正界隈では、手術直前の口元の状態を「受け口最強期間」と呼ばれていますw。

平均して月一で矯正歯科に通っていました。矯正初期はすごく痛かった記憶があるのですが、なんだかんだ在宅勤務はできるくらいの辛さだったと記憶してます。少し経つと歯の動きも激しくなく痛みはどんどんなくなっていきました。途中からは痛みがないと進捗が出てるような気がしなくて物足りなく感じるようになりましたw。でも痛みがないからといって歯が動いてないわけじゃないらしいですね。

保険適用の矯正では表側のワイヤーしか選べないので、他の人が気になったりするのかなとも思いましたが、友達曰くあんまり気にならないらしいです。自分も特に気にしてはいなかったのですが、初対面に近い人とご飯をご一緒にする際は、食べ物が器具に詰まってないか気にして手で隠す所作が体に染みつきました。個人的には嫌なので直したいなと思ってますが、ついついやってしまって帰ってから後悔してます><。

当初は1年から1年半で終わるだろうと言われてたのですが、結局手術したのは2022年10月だったので、2年以上かかっていることになります。クソ長かった〜〜〜。

これは信憑性のあるか微妙なので噂話程度に受け止めてほしいのですが、矯正を担当してくれていた先生曰く、矯正の速度が早すぎると保険認定されないパターンもあるから、矯正歯科としては慎重に進めていく方へ圧力がかかってしまうのは事実と教えてくれました。なるほどーとニコニコ聞いていましたが、「いや急げや!!!!!!!!」と思ってました。でも教えてくれてありがたかったです。

2022年の夏頃に手術の準備ができたため、大学病院へ手術と入院の予約を取りました。僕がお世話になった大学病院では、現在コロナで病棟の縮小などもあり、数ヶ月前から入院の日程を確定することができないようで、入院の日程は1−2ヶ月ごろに決まるようになっていました。個人的にはスケジュールが立てづらく痛手でした。

結局、9月の頭に手術の担当医の方から連絡が来て10月半ばの手術・入院が確定しました。

治療が終わるのなんて早ければ早いほどいいので、手術が決まって嬉しかったのを覚えています。というか社会人になってからずっと頭の片隅に矯正と手術のことがあって、待ちながら毎日業務にあたってるという感覚すらありましたので、やっとかという思いでした。

手術&入院生活

10日間の入院になりました。上下顎どちらにもメスを入れる場合は、しんどさがかなり増すということで入院期間も2週間ほどになることもあるそうですが、僕は下顎のみなので相場通りくらいでしょうか。

最初の3日間は多少検査や診療がありましたが総じて暇だったので、読書かスマホで時間を潰しました。さっさと手術こねーかなーと思いながら過ごしてました。

入院4日目の朝に手術でした。手術前に点滴の管を血管に刺すのですが、僕は血管が見えやすいものの太い針が奥に進まない体質なようで8回目でやっと成功しましたw。代わる代わる4人の看護師さんや麻酔科の方がいらして、針を刺しては「あれ??進まないなあ??」みたいなことを言って手術の時間が迫っていたので不安でしょうがなかったです。

全身麻酔は寝てるだけというのを聞いていたので心配はしていなかったのですが、まさにその通りでした。手術時間は4時間でしたが、目を覚ましたら終わっていて一瞬でした。

手術台から起こされて、HCUに車椅子で移動させられました。ドレーンが口に入っていたり、尿道にカテーテル、顔にバンテージがついていて満身創痍でしたw。

ずっと熱が出てるような感覚で身動きも取りずらく、HCUではスマホも禁止でなかなか辛い時間でしたね。でも看護師さんがラジオを流してくれて、本当にそれが助けになりました。しんどい中の無の時間で辛すぎたのですが、知ってるパーソナリティの声が聞こえてくると安心しますね。月曜のTBSが昼から次の日の朝まで流れていました。アフ6のPUNPEEリミックスよかったな。

寝たり起きたりを繰り返してなんとか1日が終わってくれました。HCUを出るタイミングでカテーテルを抜いたのですが、痛いし気持ち悪いですね。できればもう経験したくないですw。

少しして昼飯が出ました。手術当日の0時からご飯を、6時から水を禁じられてたので、30時間ぶりの食事でした。

入院中はずっとこんな調子の流動食でした。マジで辛かった、、。

手術から日が経つと、ドレーンやフェイスバンテージが続々と取れたり、シャワー解禁になったりちょっと楽になったりしました。でも総じて辛かったです。ずっと熱っぽい感じでだるいし、顎の違和感すごいし、流動食も嫌だし、4人部屋もストレスだし、誰にも会えないし、退屈だし。今度、これからいいことがたくさん起きないと割に合わねえなと何度も思いながら寝れない夜を過ごしましたw。

でも他の患者の発信を見る限り、息がしづらいとか、痰が詰まるとか散見しましたが、僕はそういうのはなくマシな方でした。治療に関わってくれた方に感謝です^^。

体調を心配してくれたり、きっと暇だろうと連絡してくれた友達がいてくれて嬉しかったですね。あとシンプルに心配や労いで心が満たされました。

そういえば、一番顔が腫れているときの自撮りをインスタのストーリーあげたのですが、笑っている奴が多かったですねw。

歯や顔の変化

歯並びは確実に綺麗になりました。矯正前の歯並びの写真を今見ると結構ガチャガチャした印象に感じます。当時はそれが基準だったんですがね。

矯正前と現在の横顔を比べると口元が引っ込んだ印象はあるので、他人が比較写真を見れば間違いなく変化を感じられると思います。ただ手術前後の顔の変化は、もしかしたら他人が気づけるレベルではないかもです。

術前矯正の経過で上顎下顎ともに引っ込んでいるのですが、緩やかな変化なので周りの人に指摘されたことはないです。また、手術は左右のずれを治すのが主だったので、劇的な変化は見られなかったかと思ってます。友達にもそこまで大きくは変わらなそうだねと言われてます。

腫れが引いた後の顔はこれからなので楽しみです。

今後

今は下顎の感覚がなかったり、顔がパンパン、口があまり開かず滑舌が非常に悪いなどの状態が続いています。でも1ヶ月くらい良くなるらしいです。友達と遊んだり、イベントに参加できるのはこの時期くらいでしょうか。

食事に関する制限があって、3ヶ月は前歯を使わないこととと、硬いものを食べないようにと言われています。現在、術後2週間ほどになりますが、やらか目に炊いたお米が主食になっています。

通院はそれぞれ月1で、矯正歯科と大学病院に通っていきます。

また下顎にプレートが入ってる状態なので、それを取り除く手術を1年後くらいにします。全身麻酔であるものの今回ほど大袈裟なものではなく、入院期間も3-4日ほどが目安のようです。

きつい入院期間が終わったからこそ言えますが、治療を始めて本当に良かったです。矯正治療をする全ての人に幸せが訪れますように^^ そして治療に関わってくれた方々に感謝^^